ダービースタリオンマスターズ(ダビマス) シックル系

ダビマス シックル系

シックル系

ダービースタリオンマスターズ(ダビマス)に登場する血統のシックル系を紹介していきます。

 

血統「シックル系」

ハイペリオンの半兄にもあたるシックルは、その4代目となる一頭の芦毛馬によって、シックル系と呼ばれる系統を確立させることになる。父ポリネシアン、母ゲイシャのその馬の名はネイティヴダンサー。当時の白黒のテレビ放送でも一目でわかる灰色の馬体は、「グレイゴースト(灰色の幽霊)」と呼ばれ、アメリカの国民的英雄でもあった。

 

道中では中団を進み、直線ではいつの間にか先頭に立っているレースぶりは、まさしく幽霊の名にふさわしいものだった。通算成績は22戦21勝。唯一の敗戦はケンタッキーダービーで伏兵ダークスターの逃げ切りを許したのみ。まさに50年代のアメリカを代表する名馬と言えよう。

 

やがてこの名馬は、種牡馬としても再び脚光を浴びることになる。カウアイキング(ケンタッキーダービー)やダンサーズイメージ(ウッドメモリアルS)といった名競走馬を出し、レイズアネイティヴ、エタンが種牡馬として大成功したのである。

 

エタン

エタンは1戦0勝の凡庸な競走馬だったが、シャーペンアップを出してヨーロッパでネイティヴダンサー系統を発展させることに成功した。のちに日本に輸入されたが、活躍場は出せなかった。

 

ヨーロッパでネイティヴダンサーの名を高めたのはエタンばかりではない。「20世紀最大の名馬」と言われるシーバードもまた、祖父となるネイティヴダンサーの伝説に、一貢を書き加える功績を果たしている。3歳時のグランクリテリウムでグレイドーンに負けた以外は、一貢を書き加える功績を果たしている。3歳時のグランクリテリウムでグレイドーンに負けた以外は、すべて圧倒的な強さで勝ち進み、伝説ともなった凱旋門賞では、仏のリライアンス(仏ダービー)、米のトムロルフ(プリークネスS)、ソ連最強馬アニリンなどを相手に、6馬身差の圧勝を果たした。

 

種牡馬としても、凱旋門賞を勝った名牝アレフランス、米二冠馬リトルカレント、アークティックターン(ガネー賞)などを出し、アークティックターンの直仔ベーリングが種牡馬としてヨーロッパで活躍しており、その父系は確実に伸びていると言えよう。

 

その他のネイティヴダンサーの直系では、日本に輸入されたダンシングキャップから、日本競馬史に残る名馬オグリキャップが輩出された。オグリキャップの常識外れの強さは、ネイティヴダンサーの血の隔世遺伝との声もある。しかし、種牡馬としてははっきりといって不振。このあたりは同じネイティヴダンサーから一代おいた名馬シーハードの影がだぶってみえる。

 

レイズアネイティヴ

レイズアネイティヴ自身は3歳時に4戦4勝で引退した早熟の快速馬だったが、種牡馬としては父を凌ぐといってもいいほどの活躍を見せた。なんといっても、アリダー、ミスタープロスペクターという二大巨頭を輩出したことに尽きる。

 

アリダーは米三冠レースで、同じレイズアネイティヴ系の名馬アファームドの前にすべて2着と敗れたが、種牡馬としては立場が逆転。アファームドがまったく父系を伸ばせなかったのに対し、アリダーは米生産界の至宝として、数多くの名馬を出した。米年度代表馬アリシバ、サンデーサイレンスのライバルのイージーゴーアーなどを出し1990年の米リーディングサイアーに輝いたが、惜しくも同年に死亡。

 

もう一頭の雄、ミスタープロスペクターは、現在ノーザンダンサーに匹敵する勢いで父系を発展させている。自身は一流とはいえない競走成績だったが、種牡馬入りしてから、次々とG1勝ち馬をだし、さらにその産駒たちが種牡馬としても成功した。すでにレイズアネイティヴ系から独立したミスタープロスペクター系を確立しつつあるといっても過言ではない。

 

アメリカの短距離路線から始まった産駒の快進撃は、少しずつ距離を克服していき、今までヨーロッパの芝レースにも徐々に勢力を伸ばしている。

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