競走馬の引退時期
ピークを過ぎた馬は次第に能力が衰えていき、レースに勝てなくなれば引退させることになる。ここでは、その時期を見極める方法を紹介していきます。
引退時期が迫っている兆候と症状
騎手の乗り替わりが激しい
それまでずっと騎乗していた騎手が突然乗ってくれなくなり、その後も騎手が次々と変わるようになったら要注意。それでも勝てる馬はいるが、大方は乗り手が替わることで得意なレース運びをさせてもらえず、十分な力が出せなくなる。能力に見切りを付けられ始めている兆候である。
調子の波が変わる
競走馬はピークを過ぎると、調子の波にも変化がみられる。特にレース後の調子の意地ができなくなったら赤信号。それまではレースを使って一叩きできたのが、本番前に調子が落ちてしまう。また、調子がどん底の期間が長くなり、好調まで上げるのに時間がかかるようになる。
印がつかなくなる
絶好調時に出馬したのに、出馬表の印が一つもついていない。こうなったら競走馬の力に陰りが見え始めている証拠。一度勝ったレースに出走させて比べてみると良く判る。
見せ場なくレースに惨敗する
先頭争いに参加できないばかりか、最後の直線になっても全然加速できず、何馬身も差をつけられて大敗してしまう。このようなレースが続くようになったら引退を考えよう。絶好調の状態で、一度勝っているレースに出して比べれば、力の衰えが良く判る。
条件を変えてレースに出してみる
能力の衰退の兆候や症状が表れたら、引退させる前に出走するレースの条件を変えてみよう。オープン馬の場合は重賞を避ける。重賞だとどうしてもレース展開が早いし、強力なライバル馬も多い。
次に、レースの距離を短くする。これは、競走馬の能力がまずスタミナから落ちていくため、適性距離を正す考え方だ。以上の対処を施しても結果が出ないようなら、いよいよ引退とするべきだ。
繁殖牝馬の引退時期
牝馬の場合、引退すると繁殖牝馬として牧場に残ることができる。繁殖に上げれば4月に種付けができるのだが、引退から種付けまでの期間が短すぎると、不受胎の確率が高くなる傾向にある。最低でも3、4か月は間をおきたいので、牝馬は年明けすぐに引退させるくらいがベスト。
牧場が一杯の場合
繁殖牝馬として牧場に残したいが、牧場が一杯の場合は、「事務所」の「設備拡張」から、牧柵拡張をすることで、繁殖牝馬の最大頭数を増やすことができます。